
試験項目
動作電流値試験
継電器の整定電圧値を最小とし,零相基準入力装置の一次側に三相一括で,整定電圧値の150%の電圧を印加し,零相変流器一次側の任意の1線に,製造業者が明示する動作位相の電流を流し,これを徐々に変化させて,継電器が動作したときの電流値を測定する。
JIS C 4609-1990
良否判定
動作電流値は整定電流値に対し,その誤差が±10%の範囲になければならない。
JIS C 4609-1990
動作電圧値試験
継電器の整定電流値を最小とし,零相変流器一次側の任意の1線に整定電流値の150%の電流を流し,零相基準入力装置の一次側に三相一括で,動作位相の電圧を印加し,これを徐々に変化させて,継電器が動作したときの電圧値を測定する。
JIS C 4609-1990
良否判定
動作電圧値は整定電圧値に対し,その誤差が±25%の範囲になければならない。
JIS C 4609-1990
位相特性試験
継電器の整定電流値及び整定電圧値を最小とし,整定電圧値の150%の電圧を加え,整定電流値の1000%の電流を流し,電流の位相を変えて継電器が動作する位相角を測定する。
JIS C 4609-1990
良否判定
動作する位相及び不動作となる位相は,製造業者が明示する範囲になければならない。
JIS C 4609-1990
動作時間試験
零相基準入力装置の一次側に三相一括で,整定電圧値の150%の電圧を,また,零相変流器一次側の任意の1線に動作位相で整定電流値の130%の電流を,それぞれ電圧と同時に急激に通電して,継電器が動作する時間を測定する。
JIS C 4609-1990
良否判定
試験電流(%) | 動作時間(s) |
130% | 0.1~0.3 |
慣性特性試験
継電器の整定電流値及び整定電圧値を最小とし,零相基準入力装置の一次側に三相一括で,整定電圧値の150%の電圧と,零相変流器一次側の任意の1線に動作位相の整定電流値の400%の電流とを,同時に急激に0.05秒間通電して継電器の状態を調べる。
JIS C 4609-1990
良否判定
慣性特性試験を行ったとき,継電器は動作してはならない。
JIS C 4609-1990
試験の準備
継電器の試験をするためには必要な器材があります。以下を参考にしてください。
- 慣性特性試験器
- 位相特性試験器
- 付属線
- 試験用電源
- ドライバー
- テスター(実効値型)

慣性特性試験器及び位相特性試験器ですが、代表的なのは以下だと思います。
ムサシインテック:RDF-5A
双興電機製作所:DGR-3050CVK・DGR-1000KD
テスタに関しては実効値型を使用しましょう。平均値型だと電圧が低く出ますので試験器や継電器を破損させる要因になります。
試験回路の結線(継電器単体)


結線の説明です。
P1・P2に試験器からの補助電源を入力します。(継電器の制御電源です)
Kt端子に試験器のKtをLtに試験器のLtを入力します。(tはテスト端子です)
零相電圧変換器のT端子にVoを、接地端子にEを接続します。
a1・a2に試験器のトリップ線を接続します。(継電器の動作を検知します)
状況によりますが、P1・P2端子に補助電源を入力する場合は継電器側の配線を離線しましょう。(電源の上位系統へ補助電源から逆昇圧します。)
若しくは、電源の上位系統のブレーカを開放するかヒューズを抜いてください。
試験開始
では、実際に試験の流れを解説していきます。
動作電流値試験
- 継電器の試験前の設定を確認
- 試験器のダイヤルレバーやスイッチ等の設定を確認
- 試験器用電源の電圧が正常かテスタを用いて確認し、問題がなければ電源コードを挿入
- 試験器極性ランプを確認
- 継電器の制御電圧を確認し試験器の補助電源の出力電圧を調整
- 補助電源スイッチを投入
- 継電器の側の電源ランプ点灯確認
- 継電器テスト釦押下(動作表示及び関連設備の動作確認)
- 試験ONスイッチを押下
- 零相電圧を整定値の150%出力及び位相を最高感度角に調整
- 電流出力調整のつまみを操作し、継電器が動作するまで出力を徐々に調整する
- 継電器動作
- 動作電流値を控え、良否判定を行う

最高感度角は取扱説明書に記載があるかと思います。
乗ってない場合は位相特性試験の結果から算出しましょう。
また、メーカや型式によってはスイッチで設定を変更できるものもあります。
動作電圧値試験
9.までは同様ですのでスキップします
10.零相電流整定値を最小とし、整定値の150%出力及び位相を最高感度角に調整
11.電圧出力調整つまみを操作し、継電器が動作するまで出力を徐々に調整する
12.継電器動作
13.動作電流値を控え、良否判定を行う

零相電圧はZPDのテスト端子に印加することが多いですが、直接電路に電圧を印加することでも試験が可能です。
結線によっては継電器の動作電圧が変化するため事前にテスト端子の有無を確認しておきましょう。
位相特性試験
9までは同様ですのでスキップします
10.零相電流及び電圧整定値を最小とし、整定電圧値の150%、整定値電流値の1000%を出力
11.位相を進み・遅れに調整し継電器の動作範囲を測定する
12.位相特性を控え、良否判定を行う
動作時間試験
9.までは同様ですのでスキップします
10.零相電流及び電圧整定値を最小とし、整定電圧値の150%、整定値電流値の130%を設定
11.10にて設定した電圧及び電流を出力
12.継電器動作
13.動作時間を控え、良否判定を行う
慣性特性試験
9.までは同様ですのでスキップします
10.零相電流及び電圧整定値を最小とし、整定電圧値の150%、整定値電流値の400%を設定
11.慣性試験モードにて電圧及び電流を0.05s間出力
12.継電器不動作

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